日誌 その24

Wizardryである。

何度も書いているが「Beep」を愛読していた者でこのゲームを
知らないって事はありえなかった。

「Beep」は創刊当初は殆どPCゲームの記事ばかりだった記憶がある。
PCゲーム6にアーケード3にTVゲームが1くらいで。

ただ強烈なファミコンブームが起こり、徐々にその比率は3:3:3へ
シフトしていった記憶があるけど、その紙面を割くようになった
TVゲームの記事も徐々に「SEGA」主にマークⅢなのだけど、
の記事が傍目にも多かった気がする。


SEGA人

後に呼称される2番手ハード屋SEGAをこよなく愛する変人を指す
言葉、嘘かマコトかこのBeepから生まれた言葉だと目にした事が
ある。

余談だけど今振り返ってみると、この時代に敢えてファミコンでは
無くSEGAのマークⅢのユーザーになり、その流れでBeepの読者に
なれた事は、良かった気がします。

もちろんマイノリティーの辛さを、嫌というほど味わいましたが、
友達の家で遊んだどんなファミコンゲームより、無理ゲー感はあって
もマークⅢで遊んだゲームをもう一度やりたいと思ったりするし、
周りに流されず、良いもの好きなものを見極める目を少なからず
養えた気もします、少々大げさかも知れませんが。


さてそんなBeepでだけど、ライターの人たちも癖のある人が多かった
のか、当時最新ゲームだった「ザナドゥ」や「ハイドライド」など
日本のRPGの先端を行く2枚看板にどこか批判的だった記憶がある。

細かくは流石に覚えていないけど、ザナドゥにしても結局は決まった
遊び方しか出来ないとか云々・・・。

そんなBeepで当時それらの国産のRPG(ARPG=アクションRPGと
呼称してた気がする)と何かと比較してたのが、コンピューター
RPGの開祖と言われる「ウルティマ」とこの「Wizardry」だった。

特に「Wizardry」に対しては偏狭なまでに評価してた記憶があるの
だけど、個人的には今とは比べるも無いとは言え、ザナドゥ筆頭に
グラフィックも売りにしている国産RPGに比べて、

「地味だ・・・」

Beepで記事になる度に思ってて、全くと言っていい程憧れは持ち
合わせて居なかった。

なので件のお兄さんに勧められた時も、出来れば同じタイプの3D
迷宮のRPGをするなら、「ブラックオニキス」か「リザード」が
いいなぁ・・・と本心では思っていた。

街の画面である。


当時の水準でも良く言えばシンプル、悪く言えば地味であった。

「先に言っておくと、石にはまった時以外はリセットなしだから」

この家のゲームマスターたるお兄さん言われて、

「石・・・?」

地下10階まで迷宮がある、その前知識くらいしか持ってなかったので、

何を言っているのかチンプンカンプンだったのだけども、ひとまず言わ
れるがまま、キャラクターメイキングを始めた。

もちろん先に釘を刺されて居るように「リセット禁止」のルールなので
良いボーナスポイント出るまで、何度も作ってはキャラデリするのも

ダメだった。

もっとも、最高で(確か)49とか出る事実も知らなかったのだけど。

ただ、流石に5ポイントとか出た時は、

「低すぎるからやり直したほうが良いね」

と救済措置はあったのだけど。


テンプレの「戦士、戦士、戦士、僧侶、魔法使い、盗賊」のパーティを
制作し、いざ迷宮に降り立つも、

やはり、全く胸踊る事も無く、ただただ地味であった。

『いったいこんなゲームの何が面白いのだ?』

人の家に上がり込んで遊ばせて貰ってる身も忘れて、心の中で
呟いたりしてる内に、

最初の敵と出会った。

記憶によれば、画像と同じくコボルトだったと思うのだけど、まだ

ゲームのシステムを説明されつつプレイしている状態なので、無策に

戦いを挑むと、前衛の戦士の1人が瀕死の状態になった。


戦闘が終了し即座にキャンプを張り、言われるがまま僧侶の回復呪文

を唱えるものの、

3/8→4/8

1しか回復しなかった。

ドラクエのホイミや、FFのケアルの感覚が先行していたので、目が
点になって、最初はスペル間違えたのかと思った。

そうこの当時のPC版Wizardryの魔法は、コマンド選択ではなく、
入力方式だった。

ある程度の自動補完はあったと思うのだけど、間違った綴を入力すると、

戦闘中であれば受け付けておいて、発動しないと言う非情なものだった。

もっともそのお陰で、このPCが珍しかった時代にキーボードの入力に

慣れ親しむ事が出来たのだけど。


その後も慣れない3D迷路を方角も分からず彷徨いつつ、何度か戦闘を

繰り返していると、戦士が1人お亡くなりになり、僧侶の呪文も尽き、
なおかつ前衛で肉弾戦に参加させる悲惨な状態になってた。

そうこうする内に、遭遇した敵から出た宝箱の罠で盗賊が即死し、まさに

満身創痍のパーティーは来た道も既に分からずアテも無く彷徨い続けた。

すると突然画面がグレー一色になった。


ダークゾーンである。


続く。

格子力映像研究所 V9

またまた懲りずに復活 (゚∀゚)

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